中学の時に付き合っていた先生には軽いSM趣味があった。それを私小説として発表したら売れに売れ、そして今――私は塀の中にいる――。

高三の秋、私は一人ぼっちになりました。人の死なんてあっけない。母は普段から注意深い人だったのに、暴走車に突っ込まれるなんて……。これからどうすればいいのか途方に暮れていると、突然兄と名乗る男性が現れて、私は大きなお屋敷に連れて行かれました。そこには他に6人も兄達がいて、全部で7人……？　微かに昔兄達がいた記憶はあるものの、母にその話をすると夢を見たのだと言われていたので、全く実感が湧きません。それにこの兄達、やたらとスキンシップが多くて……この家ではこれが普通なのでしょうか？　なんだか逆らえなくて、怖い……。

大学生になってすぐ軽音部に入部届を出しに行き、その帰り道、彼に出会った。彼はアコギを弾いていた。同じギター弾きでもパンクの私には興味を惹かれない相手なんだけど・・

資産家の息子としてのレール、世間体だけを気にする義母──僕はもう、飛べなくなっていた。──あの人が来るまでは……。切ない表題作から人気のラブラブコメディまで、キュートでＨな作品満載!!